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界面活性剤・界面活性作用

大きな誤解・・・「日本で唯一界面活性剤を使わない洗剤!だからアトピーの人も安心して使える!」

こんな宣伝をしている洗剤があるようです。

これは、実はあり得ないことで、石けんも「界面活性剤」です

界面活性作用とは、「本来、混ざり合わないはずの水と油を混ぜ合わせること」です。

この作用を利用して衣類の汚れを落とすのです。

界面活性作用を科学的に説明すると分かりにくいので、私なりに簡単に説明します。

衣類に付いた油(皮脂等)と水が、界面活性剤を入れることで混ぜ合わさる。水と油が混ぜ合わさったものが衣類から離れる。

これが衣類の汚れが落ちる原理です。

この作用を持ち合わせるものを「界面活性剤」と言います。

界面活性剤を一切使用していなければ、汚れ落ちは極端に悪くなります。

水にも界面活性作用がありますが、その力は弱いので、泥などは落ちても皮脂などはなかなか落ちないのです。

界面活性作用が強ければ、それなりに有害なのです。

つまり、天然石けんと言われるものでも無害ではないのです。

「界面活性剤を使わない洗剤」・・・ここにはいくつもの誤魔化しがあります。

  1.  もし本当に使っていないのであれば「この洗剤は汚れ落としの役には立ちません。」と言っているのと同じことになります。
  2.  もし、汚れ落ちがいいのであれば、界面活性剤を使っている、ということになります。法規制上「界面活性剤」に指定されていなくても、それは界面活性剤なのです。
  3.  界面活性剤を使わない洗剤」この表現にも問題があります。現在、経済産業省と厚生労働省には「洗剤」の定義がありませんが、業界基準に準拠することになっています。業界基準は、『「洗剤(界面活性剤)」には、「合成洗剤(合成界面活性剤)」「石けん(界面活性剤」がある』としています。単に「界面活性剤」と言うと、合成洗剤のことなのか石けんのことなのか、全く分からない定義になっています。これは、合成洗剤の業界団体が10年ほど前に政治的圧力を使って定めたものです。 つまり、“洗剤”と言うからには、「界面活性剤」である、ということです。
  4. 汚れ落ちがいいのであれば、界面活性作用が強いということになります。であるならば、アトピーの人に良い、とは一概に言えないわけです。

連鎖販売(マルチ商法≒マルチもどき)の販売員のほとんどがド素人です。販売しやすくするための説明文言だけを教えられて、何も知らずに教えられた説明だけをします。何も知らないお友達にそれを売りつける。無責任で恐ろしいことです。

ここまでの説明で「“あれっ?”なんかおかしいぞ? 石けんも「界面活性剤」で、無害ではない。汚れ落ちのいいものは界面活性作用が強いから有害性がある。石けんは、合成洗剤より洗浄力が高いのでは? それなのにどうして石けんがいいの?」と疑問に思った方・・・ さすがです。よく気が付いてくれました。では、そのことを今から説明しますね。

まずは、合成洗剤。合成洗剤(合成界面活性剤)は、泡が出ている時も出ていない時も界面活性作用があります。そして残留性が非常に高い。いつまでも分解されない。長いものは1年以上その成分のまま残留する。その上、生物殺傷作用がある。人の細胞も虫の細胞もウイルスの細胞も損傷します。避妊薬や防腐剤、殺菌剤にも使われる所以です。

しかしながら、合成洗剤の界面活性作用は実は、そんなに強くない。汚れ落ちは悪いのです。それを誤魔化すために、洗濯用であれば、色をきれいに見せるための薬品(蛍光増白剤など)入れるのです。ボディーソープやシャンプーにはコーティング剤などを入れるのです。これらがまたまた有害なのです。洗濯物に、皮膚に、髪の毛にいつまでも有害成分が残り、皮膚や毛髪を荒らすのです。荒らしておいて被膜成分を上塗りして、サラサラ・艶々に見せる。それが合成洗剤なのです。

さらに悪いことに、合成界面活性剤は、皮膚だけにとどまらず、皮膚を通過し体内に浸透していきます。翌日には確実に脳や肝臓・腎臓にも到達しています。肝臓でも分解できません。「妊婦さんの羊水に合成洗剤の臭いがする」というお話は、みなさん聞いたことがあるのでは?

不妊症の人が増えるのは、化学的に見ても明白なのです。精神疾患の人が増えるのも当然なのです。精神疾患の人にどんな薬を投与しても治りません。合成洗剤の使用をやめない限り!

今では、農薬にも必ず合成洗剤(合成界面活性剤)が混ぜてあります。「浸透性」と「残留性」を利用し、少ない農薬・少ない回数で効果を上げるためです。量や回数が少なくても、食べる段階での残留濃度は高くなりやすいのです。農薬と合成洗剤のダブルパンチです。

合成界面活性剤は、現在、2,000~3,000種類あると言われています。ほとんどすべてが、魚毒性が非常に高い、と言われています。

食品、化粧品、医薬品、農薬にも大量に使われています。その場合は、「合成洗剤」「合成界面活性剤」という表現ではなく、「乳化剤」と言います。化学薬品名や企業の商品名で表記されることもあり、非常にわかりにくい表示方法になっています。

ドレッシングやマーガリン、アイスクリーム、チョコレートなどが、夏でも冬でも同じような形状を保っているのは、乳化剤(合成界面活性剤)の働きなのです(混ざり合ったまま均一化を維持する)。

まだまだお伝えしたいことはたくさんあるのですが、本題の石けんの界面活性作用のお話をしますね。

石けんは、合成洗剤に比べると界面活性作用が高いです。洗濯物の汚れ落ちが良い、ということになります。綿が分かりやすいと思います。綿に純白はありません。基本は生成りです。洗えば洗うほど生成りに近づく! すなわち繊維に染み込んだものを確実に除去していることになります。(合成洗剤で洗うと純白が続くのは、汚れを落としているのではなく、薬品でコーティングされているから)

ただし! ただし、なんです。合成洗剤と違って、石けんは、基本的には、泡立っている時しか界面活性作用が発揮されません。残留性も高くありません。おおむね1日で水と酸素になってしまいます。環境に与える負荷は合成洗剤とは桁違いに低いです。殺傷性もありません。皮膚浸透性・細胞浸透性もありません。

カイワレ大根の発芽実験では、【合成洗剤 ⇒ 枯れる・消滅する】【塩素除去したお水 ⇒ 普通に育つ】【石けん ⇒ お水と同じ、またはそれ以上に育つ】

特に、洗濯用において、合成洗剤ではなく石けんを使って欲しい理由、分かっていただけましたか?

では、髪の毛や身体洗いは?

泡が立っている時だけは界面活性作用が高い。つまり、汚れも落としてくれるが、身体に必要な皮脂も落としてしまう。洗いすぎ、使いすぎは決してよくない、ということはご理解いただけますよね。

ただ、残留性・浸透性がほとんどない、そして泡がなくなれば効果もないので、洗ってしっかりすすげば、皮膚も頭皮も毛髪も、ダメージを受ける前に、本来の働きをしっかりしてくれるようになる。保湿剤を使うよりも、身体の中からの、人が本来持っている保湿作用がしっかり働くようになってくれる。

皮膚に異常がない場合は、保湿ケアをしないほうがいい、という理由でもあります。

では肌荒れがひどい時は、保湿剤を使った方がいいの? いえいえ、そんなことはありません。

「肌荒れがひどいときは、石けんさえ使わずに、お湯でざっと洗い流すだけのほうがいい!」

こうして、自らの身体の働きを高めていくのです。

「アトピー性皮膚炎の人は石けんさえも使わないで、お湯で流すだけ・湯船につかるだけにした方がいいですよ」というのは、こうした理由からなのです。身体を守るために自ら作ろうとしている皮脂を落としたくないですからね!

 

石けんと合成洗剤の違い、分かっていただけましたか?

『洗剤』には、『石けん』『合成洗剤』の2種類がある。これは似て非なるもの!

『界面活性剤』の中には、『界面活性剤』『合成界面活性剤』がある。分かりにくいけれど覚えておいてくださいね。

 こうしてみてみると、皮膚を荒らす、環境を荒らす、世の中に様々な弊害をもたらしているのは、界面活性作用ではなく、合成界面活性剤の殺傷作用・浸透作用・長期残留作用だということが分かりますよね!

 

石けんを使うと肌荒れしない人が多い! 肌荒れが消えていく人が多い!

合成洗剤(合成界面活性剤)が入ったものを使うと肌荒れする人が多い! 体調を崩す人が多い!

当たり前すぎるくらい当然のことなのです。

合成界面活性剤は、2,000~3,000種類あると言いましたが、「石けん」としての界面活性剤は、「脂肪酸ナトリウム」と「脂肪酸カリウム」の2種類だけです。「純石けん分」「石けん素地」と表記することが多いです。見分け方もしっかり把握しておきましょうね

 

合成界面活性剤の中でも特に【洗濯用】は“要注意”です。

直接身体にかけるわけだはないから、と後回しにする人が多いようですが、全く逆です。

衣類に残留した合成界面活性剤が、24時間365日、肌に浸透し続けるのです。

どんなケアをしてもその被害を防ぐことはできないのです。症状がある・ないにかかわらず!

防ぐ方法はひとつだけ! 合成界面活性剤を使わないこと! それに尽きます。

 

最近は、“洗い流さないトリートメント”が流行っているようです。不妊症の人がいっそう増加することは間違いないでしょう。恐ろしいことです。

あなたの選択が未来を変える! 忘れないでくださいね!

2016.08.20